ニュース一覧に戻る
米国 (US)発表日: 2026/10/29
【規制動向】EPA、石油・天然ガス部門の排出規制(OOOOb/c)の追加再検討案を公示
配信ソース:連邦官報(Federal Register), 米国環境保護庁(EPA)
米国環境保護庁(EPA)は2026年10月27日、石油・天然ガス部門の新規発生源性能基準(NSPS OOOOb)と既存発生源の排出ガイドライン(EG OOOOc)について、2024年3月の最終規則の追加再検討案を発表し、10月29日に連邦官報(91 FR 68234)で提案規則として公示した。ドケット番号はEPA-HQ-OAR-2025-0163で、意見の提出期限は2026年12月16日である。EPAは公聴会を11月16日に開くとしている。本件は提案段階であり、最終規則ではない。現行の義務は、最終化されるまで2024年の最終規則とその後の改正・延期措置が基準となる。
主な提案は4点である。第一に、EPAが認証した第三者による大規模排出事象の通知制度(スーパーエミッター・プログラム)を、NSPS OOOO、OOOOa、OOOOb、EG OOOOcから廃止する。第二に、坑井サイトの副区分を新設する。生産量による区分(限界井と非限界井)と、資源タイプによる区分(在来型と非在来型)の2案が併記されており、いずれを採用するかは決まっていない。限界井は直近12か月の生産量が1日15バレル(石油換算)以下の井戸で、限界井(在来型の案では在来型)には、漏えい検査やプロセスコントローラーなどの要件を現行より緩和する内容が提案されている。第三に、石油を主に産出する坑井の随伴ガスについて、販売ラインへの接続を最良の排出削減システム(BSER)とせず、95%以上の削減を達成する制御装置または燃焼装置への導入をBSERとする。第四に、蓋・密閉ベント系の「検出可能な排出なし」を設計要件と運用要件に分け、検出された排出や欠陥は24時間以内の修理を基準とし、これを超える場合は5日以内の初回修理と30日以内の最終修理(修理延期の要件を満たす場合を除く)を求める。24時間を超えた場合は設計要件の逸脱として扱われるが、EPAは逸脱を直ちに違反とはしないとしている。あわせて、修理・再測定の記録・報告と、同一設備で年3回目の検出時の調査分析を新たに設ける。EPAの規制影響分析(RIA)は、提案による2027〜2050年の経済余剰(遵守コストの削減額などを合算した指標)の増加を、割引率3%で現在価値約450億ドル(7%では約320億ドル、2024年ドル、2025年割引)と推計しており、これは推計値で、単純な遵守コスト削減額ではない。同じRIAは、同期間のメタン排出が、2024年最終規則等を前提とした基準ケースに比べ約6,000万ショートトン増えると見込んでおり(VOCは約1,700万、有害大気汚染物質は約230万ショートトン)、これも実測値ではなく推計値で、EPAは逸失する排出削減量を過大に見積もっている可能性のある部分があるとしている。
Editor's View
提案が最終化されるまで、事業者の義務は2024年3月の最終規則とその後の改正・延期措置が基準である。現行規則上の期日として、プロセスコントローラーのゼロ排出基準の適用日、州計画の提出期限、スーパーエミッター・プログラムの実施日はいずれも2027年1月22日に設定されている。NSPS OOOObは2022年12月6日より後に着工、再構築または改造した施設に直接適用される一方、EG OOOOcは州に計画の策定を求める枠組みで、既存施設に適用される基準は州計画で定まる。EPAは、推定基準が州計画の出発点であり、州が施設の残存耐用年数などを考慮できるとしている。今回の提案で変わり得る点は、坑井サイトの区分に応じた検査・機器要件、随伴ガスの処理方式、スーパーエミッター関連の通知対応であり、坑井の区分は2案が併記されているため、どちらが採用されるかは最終規則まで確定しない。一方、蓋・密閉ベント系のように、修理期限や記録の要件が加わる提案も含まれる。この記事の出典には、日本企業への影響や市場価格への影響に関する記載はない。
※ 本ニュースは外部ソース(連邦官報(Federal Register), 米国環境保護庁(EPA))の公式公開情報に基づき、実務向けに分析・整理されたものです。
スポンサーリンク / ADVERTISEMENT
