企業対応事例集 - 包装×PPWR

🏢 包装×PPWR 企業対応事例

この規制テーマに関する各企業の具体的な対応状況、戦略、直面する課題を整理しています。

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包装・包装廃棄物規則(EU PPWR)

管轄・地域欧州連合 (EU)
主要タイムライン2025年2月に正式発効。2026年8月12日に適用開始(食品接触包装のPFAS濃度上限等)。2030年・2040年に向けて再生材利用義務や廃棄物削減目標が段階的に強化。
主な規制対象・影響範囲EU市場に投入されるすべての包装材(プラスチック、紙、ガラス等)と包装廃棄物
GRI 規制サマリ

包装設計の根本的見直しを迫る包括規則。2030年までの「リサイクル可能設計(DfR)」義務や、食品接触用プラスチック容器における再生材配合義務などが焦点です。

📊 規制対応ポジショニング・マトリクス(GRI分析)

企業PositionResponse TypeSC ImpactGRI Insight
Amcor移行中代替素材転換High (高)Berry統合とリサイクル可能性の向上(FY25:72%がリサイクル可能またはリサイクル対応、同社報告書)。
Tetra Pak移行中代替素材転換High (高)紙カートン用アルミニウム層削減・代替技術開発。DfR格付け適合が課題。
Nestlé移行中代替素材転換High (高)自主目標と実績の差(2025年)への対応と食品グレード再生材の調達。
Coca-Cola移行中代替素材転換High (高)rPET配合比率引上げと2029年デポジット制対応。rPET調達競争が課題。
Unilever移行中代替素材転換High (高)日用品容器の単一素材化と詰替モデル推進。消費者浸透が課題。

Amcor

Amcor plc
豪州/スイス包装資材・容器
適応・整備中

⚡ 他社統合完了による事業拡大と包装材リサイクル可能設計の推進

Amcorは2025年4月30日にBerry Global Group(米国)との統合を完了した。同社の説明によれば、統合後の従業員は約70,000人(2025年4月時点)で、統合によるシナジー効果として、FY26に$260M、FY28末までに約$650Mを見込んでいる。同社の2025年度報告書によれば、統合後の研究開発人材は約1,500人で、10カ所のイノベーションセンターに配置されている。PPWR(EU包装・包装廃棄物規則)に関しては、同社の2025年度報告書によれば、FY25に包装の72%(重量ベース)がリサイクル可能またはリサイクル対応で、軟包装ポートフォリオの96%(面積ベース)にリサイクル対応の選択肢があった。同社はリサイクル対応のAmLite™ HeatFlex™等の製品を展開している。

🎯 主な取り組み・施策

  • 2025年4月30日:Berry Global Group(米国)との統合を完了。同社の説明によれば、統合後の従業員は約70,000人
  • R&D体制:同社の2025年度報告書によれば、Berry統合後の研究開発人材は約1,500人で、10カ所のイノベーションセンターに配置されている
  • シナジー効果:同社の説明によれば、FY26に$260M、FY28末までに約$650Mを見込む(2025年4月時点)
  • リサイクル可能性:同社の2025年度報告書によれば、FY25に包装の72%(重量ベース)がリサイクル可能またはリサイクル対応で、軟包装ポートフォリオの96%(面積ベース)にリサイクル対応の選択肢があった

⚠️ 継続する課題・リスク

  • •Berry Global統合のシナジー実現:同社が見込む約$650M(FY28末)のシナジー効果の達成には、2社の生産設備・サプライチェーン・ブランドポートフォリオの統合プロセスが順調に進む必要がある。統合初期段階での組織再編コスト・重複設備の整理が短期的な財務負担となる可能性がある。
  • •多層フィルムからモノマテリアルへの移行における性能トレードオフ:ガスバリア性能・保存性を維持しながらリサイクル容易性を高める技術的トレードオフは、統合後の拡大したR&D体制(10拠点・約1,500人)でも完全には解消されておらず、特に医療・ヘルスケア向け高機能包装での技術的ハードルが残る。
  • •欧州以外の地域での回収インフラ整備の遅れ:PPWRはEU域内規制だが、Amcor・Berry統合後のグローバル事業展開において、北米・アジア太平洋等の非EU地域では回収インフラ・EPRスキームの整備状況がEUより遅れている。グローバル製品ラインのPPWR準拠設計を非EU地域でも一貫して適用する場合のコスト効率が課題。

【GRI編集部コメント】

AmcorのPPWRカードで重要な変化は、2025年4月のBerry Global統合です。GRIを読む日本の包装資材メーカー・食品飲料メーカーにとっての示唆は、欧州向け包装サプライヤーの選定において、Amcorのような大手プレーヤーと専門特化型の中小プレーヤーのどちらと組むかという戦略的な判断が重要になるという点です。

Berry Global統合のシナジー実現状況は変化します。最新情報はAmcor公式IRおよび欧州委員会公式サイトをご確認ください。

Tetra Pak

Tetra Pak International S.A.
スイス包装資材・容器
適応・整備中

⚡ 紙ベースバリアを採用したTetra Brik Aseptic 200 Slim Leafを展開。同社の説明によれば、包装R&Dに年間約€100Mを投資し、2024年の世界のカートン回収率は28%

テトラパックは、同社の2024年度報告書によれば、2024年に包装の研究開発に約€100Mを投資し、今後5〜10年間も同水準を投資する計画である。同社の2024年度報告書では、紙ベースバリア(paper-based barrier)は、常温流通の包装で通常使われるアルミ箔のバリアに代わる技術と位置づけられている。ポルトガルのLactogalと2023年11月に発表したTetra Brik Aseptic 200 Slim Leafでは、同社の説明によれば、再生可能素材の含有率が90%となり、カーボンフットプリントはアルミ箔層を使う同型パッケージ比で約3分の1(33%)削減された(Carbon Trust認証)。同社は発表時点(2023年11月)で、2025年までの工業規模での生産を目指していた。PPWR(2025年2月発効)は包装のリサイクル可能設計を求めている。同社の2024年度報告書によれば、2024年には世界の使用済み飲料カートンの回収・リサイクルインフラ拡張に€42Mを追加投資し、130万トン超が回収されてリサイクルに回され、世界の回収率は28%となり、215のリサイクル業者と連携した。

🎯 主な取り組み・施策

  • 紙ベースバリア:紙ベースバリアを採用したTetra Brik Aseptic 200 Slim LeafをポルトガルのLactogalと発表(2023年11月)。同社は発表時点で2025年までの工業規模での生産を目指していた
  • 同社の2024年度報告書によれば、2024年に包装の研究開発に約€100Mを投資し、今後5〜10年間も同水準を計画——食品安全性を維持しながら環境性能を改善する技術開発に充当
  • 2024年:同社の2024年度報告書によれば、€42Mを追加投資し世界の使用済み飲料カートン回収・リサイクルインフラを拡張。130万トン超が回収されてリサイクルに回され、世界の回収率は28%、連携したリサイクル業者は215
  • 再生ポリマーキャップ:同社の2024年度報告書によれば、同社の顧客であるフランスの乳製品メーカーElvirは、食品・飲料カートン業界で初めて認証済み再生ポリマーをキャップに採用し、2025年にかけて全ポートフォリオに展開するとしていた

⚠️ 継続する課題・リスク

  • •紙ベースバリアの全製品展開の時間軸:Tetra Brik Aseptic 200 Slim Leafで採用した技術を他の製品ライン・容量帯・用途(常温保存・冷蔵等)に展開するには、各製品ごとの食品安全性検証・顧客の充填設備対応が必要で、全ポートフォリオでの代替完了には数年単位の時間を要する。
  • •欧州以外の地域での回収インフラ格差:米国のカートンのリサイクル率は20%(Carton Councilの説明)。PPWR自体はEU域内規制だが、グローバル展開する製品ラインの統一設計においては非EU地域のインフラ整備の遅れが制約となる。
  • •回収率の引き上げ:2024年の世界の回収率は28%(同社の2024年度報告書)。回収率の向上には、追加的なインフラ投資と消費者行動の変容支援が必要。

【GRI編集部コメント】

テトラパックのPPWR対応は「複合素材の機能性を維持しながらリサイクル可能性を高める」という課題を体現しています。GRIを読む日本の食品包装・飲料メーカーにとっての示唆は、複合素材包装(紙・プラスチック・金属の組み合わせ)を採用する場合、PPWR準拠には「素材の削減」と「リサイクル市場の確立」という2つの異なる課題が並行して存在するという理解です。テトラパックのアプローチ——技術開発(紙ベースバリア)とインフラ投資(回収・リサイクル網)を同時並行で進める——は、複合素材包装メーカーが直面する規制対応のロードマップの一つとして参考になります。

最新情報はTetra Pak公式サステナビリティサイトをご確認ください。

Nestlé

Nestlé S.A.
スイス食品・飲料
適応・整備中

⚡ 自主循環パッケージ目標の進捗管理と食品接触向け再生材の調達

ネスレは、国連環境計画とエレン・マッカーサー財団が共同で主導するNew Plastics Economy Global Commitmentの署名企業として、2018年から包装目標に取り組んできた。同社の2025年報告書によれば、2025年末までの目標は、プラスチック包装の95%超をリサイクル向けに設計して100%のリサイクル可能・再利用可能に向けて取り組み続けること、およびバージン・プラスチックの使用量を2018年比で3分の1削減することだった。2025年の実績は、リサイクル向けに設計されたプラスチック包装が87.5%、リサイクル・再利用・堆肥化が可能な包装が89.5%、バージン・プラスチックの削減が2018年比28.0%で、同社はバージン・プラスチックについて2025年の目標に届かなかったとしている。全包装材に占める再生材の割合は2025年に40.8%だった。ネスレ・パッケージング・サイエンス研究所(NIPS、2019年開設)が技術開発を担っている。PPWR(2025年2月発効)の本格的な義務化が迫る中、自主目標の未達とEU法定義務への対応が同時に問われている。

🎯 主な取り組み・施策

  • 2025年実績:同社の2025年報告書によれば、リサイクル向けに設計されたプラスチック包装は87.5%(2025年目標は95%超)、リサイクル・再利用・堆肥化が可能な包装は89.5%
  • バージン・プラスチック使用量を2018年比28.0%削減(2025年)——同社の2025年報告書は、2025年の目標(3分の1削減)に届かなかったとしている
  • 同社の2025年報告書によれば、全包装材に占める再生材の割合は40.8%(2025年)
  • ネスレ・パッケージング・サイエンス研究所(NIPS、2019年開設)が包装の研究開発を担う
  • Rules of Packaging Sustainability(2025年6月更新版):同社の設計基準(Golden Rules)では、PVC・PVDC・PS・EPSを使用しないとしている

⚠️ 継続する課題・リスク

  • •2025年目標との差:プラスチック包装のリサイクル向け設計の目標との差(2025年87.5%、目標95%超)とバージン・プラスチック削減の未達(2025年28.0%、目標3分の1)は、PPWRが法定義務として本格化するタイミングと重なり、自主目標とEU法定義務の二重基準にどう対応するかという戦略的判断が問われる。
  • •食品グレード再生材の供給制約:同社は2025年報告書で、食品グレードの再生ポリマーの大規模な供給と関連規制の制約を、バージン・プラスチック削減目標の未達の理由に挙げている。
  • •リユース・リフィルシステムの業界横断的なスケール化:PPWRがリユース目標を法定義務化することで、業界横断的な協調が促進される可能性がある一方、競合他社との協調コストも発生する。
  • •多数のSKUの個別再設計コストとブランド一貫性の両立:パッケージ再設計は多大な管理コストを要する。PVC等の使用しない素材への対応・単一素材化という複数の設計基準を同時に満たしながら、ブランドイメージと消費者の使用感を維持する両立が継続的な実務課題。

【GRI編集部コメント】

ネスレのPPWRカードは、食品・飲料業界に共通する「自主目標と達成状況のギャップ」を示す事例です。同社の2025年報告書によれば、2025年を期限とした目標のうち、プラスチック包装のリサイクル向け設計は87.5%(目標95%超)、バージン・プラスチック削減は28.0%(目標3分の1)にとどまりました。同社は、バージン・プラスチック削減の未達について、食品グレードの再生ポリマーの大規模な供給と関連規制の制約を理由に挙げています。GRIを読む日本の食品・飲料メーカーにとっての実践的示唆は、PPWRのような法定義務が、業界全体での協調が必要な課題に強制力をもって対応する役割を担いつつあるという点です。自主目標の限界とPPWRの法的拘束力という対比は、食品包装関連企業がPPWRの適用開始(2026年8月12日)後に自社の自主目標をどう再設計するかという経営判断に直結します。

2025年の達成状況は、2026年2月公表の2025年Non-Financial Statementに基づきます。新たな目標等の最新情報はネスレ公式サステナビリティサイトをご確認ください。

Coca-Cola

The Coca-Cola Company
米国飲料
適応・整備中

⚡ ボトラー大手Coca-Cola HBCはEU・スイスでrPET含有率65%超(2025年、同社の説明)——オーストリア・ポーランドが2025年にDRSを新規稼働、2029年90%分別回収の義務へ

コカ・コーラは、分権的なフランチャイズボトリングシステム(ザ・コカ・コーラ・カンパニー本体+複数の独立ボトラー)を通じてPPWR対応を進めている。PPWRは2025年2月に発効し、SUPD(使い捨てプラスチック指令)の枠組みを引き継ぎながら、再生材含有義務(使い捨てプラスチック飲料ボトルの区分で2030年30%→2040年65%。2030年分は実施法令の発効から3年後のほうが遅ければその時点)・分別回収義務(2029年90%、対象を金属缶にも拡大)・加盟国へのDRS(デポジット回収制度)構築義務を強化した。ボトラーのCoca-Cola HBCは、同社の説明によれば、2023年にルーマニアを、全製品での100%再生PETボトルの使用・自社rPET製造施設・導入予定のDRSの3つを組み合わせる同社グループ初の市場とした。同社の説明によれば、Coca-Cola HBCのボトルのrPET含有率は2025年に平均35%となり、EU・スイスでは65%超(2024年は46%)となった。DRSが稼働する同社の市場は10市場で、オーストリア・ポーランドは2025年に稼働した。英国政府は、イングランドと北アイルランドで2027年10月にDRSを開始するとしている。

🎯 主な取り組み・施策

  • rPET:同社の説明によれば、Coca-Cola HBCのボトルのrPET含有率は2025年に平均35%、EU・スイスでは65%超(2024年は46%)。2023年にはルーマニアを、全製品での100%再生PETボトル・自社rPET製造施設・DRSを組み合わせる同社グループ初の市場とした
  • DRS(デポジット回収制度):同社の説明によれば、Coca-Cola HBCの市場のうち10市場でDRSが稼働し、オーストリア・ポーランドは2025年に稼働。英国(イングランド・北アイルランド)は2027年10月に開始予定(英国政府)
  • KeelClip™:缶マルチパックのプラスチックシュリンクフィルムを紙製ソリューションに置き換え。同社の説明によれば、Coca-Cola HBCの23カ国(全EU市場を含む)で使用(2025年)
  • LitePac Top:同社の説明によれば、Coca-Cola HBCが2023年9月にオーストリアで導入した業界初の包装で、PETボトルマルチパックのシュリンクフィルムを紙製パッケージに置き換え、オーストリアで年間約135トンのプラスチックを削減
  • Food & Beverage Recycling Alliance(FBRA)等を通じた新興国の回収インフラ支援:同社の説明によれば、Coca-Cola HBCはナイジェリアのFBRAを支援している

⚠️ 継続する課題・リスク

  • •EU・非EU市場間のrPET含有率格差:同社の説明によれば、2025年のCoca-Cola HBCのボトルのrPET含有率は平均35%、EU・スイスでは65%超。PPWRが直接適用されるEU市場と、それ以外の市場での投資優先順位の判断が継続課題。
  • •DRS未導入国への対応:2029年義務化に向け、未導入国でのDRS立ち上げ支援(コスト分担・回収インフラ投資・消費者啓発)を加速する必要がある。各国の政治状況・業界団体との調整次第で導入スケジュールが流動的。
  • •ボトラー間のコスト負担調整:分権的なフランチャイズシステムの中で、DRS設備投資・rPET調達コスト上昇分の負担配分を巡るボトラー各社との交渉が長期的な課題として継続。地域ごとの収益性格差がコスト分担の難易度を高めている。

【GRI編集部コメント】

コカ・コーラのPPWRカードは「分権的な事業構造が規制対応の地域差を生む」という、グローバル飲料メーカーの課題を示しています。同社の説明によれば、Coca-Cola HBCのボトルのrPET含有率は2025年にEU・スイスで65%超、全体平均で35%でした。完全に稼働するDRSを持つ欧州諸国では回収率が85%を超えているとの研究もあり(2025年のEUのエビデンスレビュー)、ネスレの2025年目標未達(GRI別カード参照)と対比すると、「法的義務化(PPWR・DRS)」と「自主目標」の役割の違いが見えてきます。日本の飲料メーカー・容器サプライヤーにとっての示唆は、欧州市場参入においてDRS対応・rPET調達戦略が今後の必須要件になるという点です。

DRS導入国の状況・rPET価格動向は変化します。最新情報はコカ・コーラ公式サステナビリティサイトおよび欧州委員会公式サイトをご確認ください。

Unilever

Unilever PLC
英国/オランダ日用品・消費財
適応・整備中

⚡ 2025年に再生プラスチック25%の目標を達成、軟質プラスチック包装で基準を満たした割合は15%(同社の説明)——紙ベース軟質包装の展開を加速

ユニリーバは、同社の説明によれば、2025年に包装に使うプラスチックの25%を使用済み再生プラスチック(PCR)とし、2025年の目標を達成した(前年比4%増)。バージンプラスチック使用量は2019年比29%削減で、2026年の目標30%に近づいた。「100%リサイクル可能・再利用可能・堆肥化可能な包装」の目標は、2024年に「硬質包装は2030年・軟質包装は2035年」に分けられた。同社の説明によれば、2025年には硬質プラスチック包装の75%がこの基準を満たした一方、軟質プラスチック包装(サシェ・パウチ等)は15%だった。この軟質包装のリサイクル困難性という課題(テトラパック・ネスレの他カード参照)への対応として、同社は紙ベース軟質包装の展開を加速するとしている。

🎯 主な取り組み・施策

  • 2025年実績:同社の説明によれば、再生プラスチック(PCR)を包装用プラスチックの25%に使用し、2025年の目標を達成。2025年に152キロトン超の再生プラスチックを購入
  • バージンプラスチック使用量を2019年比29%削減(2025年、前年比6%減、同社の説明)——2026年に30%、2028年に40%の削減目標
  • 同社の説明によれば、2025年に硬質プラスチック包装の75%、軟質プラスチック包装の15%がリサイクル可能・再利用可能・堆肥化可能の基準を満たした——目標は硬質2030年・軟質2035年
  • 紙ベース軟質包装:同社は、紙ベースの軟質包装の展開を加速することを重点に掲げている(2025年)
  • リフィル実証:同社の説明によれば、インドネシア・バングラデシュ・スリランカでリフィルの実証を行っている

⚠️ 継続する課題・リスク

  • •軟質包装(サシェ等)の基準達成率15%(2025年)からの引き上げ:紙ベース軟質包装への転換が重点領域となるが、食品・日用品の保存性能を維持しながら紙ベース素材へ移行する技術的ハードルは高い。同社も、紙ベースの軟質包装の開発は業界で最も技術的に複雑な課題の一つだとしている。
  • •リフィル・リユースモデルの先進国市場での拡大:南アジア・東南アジアでの実証実績はあるが、欧州・北米等の先進国市場でのリユースモデルの本格展開はまだ初期段階。
  • •数千SKU・多様な容器形態の同時最適化:シャンプーボトル・洗剤詰替パック・食品パウチ等、リサイクル工程が全く異なる容器形態を同時にPPWR要件(再生材比率・リサイクル可能性)に適合させる必要があり、社内開発リソースの逼迫が継続的な課題。

【GRI編集部コメント】

ユニリーバのPPWRカードは、ネスレと並んで「自主的サステナビリティ目標とPPWRの法定義務の関係性」という業界全体の構造的な問いを示しています。ネスレがバージン・プラスチック削減などの2025年目標に届かなかったのに対し、ユニリーバは「再生プラスチック25%」の目標を達成しました。軟質プラスチック包装の基準達成率15%(2025年)という現実は、サシェ・パウチを多用する日本の日用品業界(化粧品・洗剤の詰替パック等)にも共通する技術的課題であり、ユニリーバの紙ベース軟質包装への取り組みは先行事例として参照できます。

紙ベース軟質包装等の取り組みの内容は変化します。最新情報はユニリーバ公式サステナビリティサイトをご確認ください。