【規制動向】日本、PFHxS関連117物質を化審法の第一種特定化学物質に指定 ― 2026年6月17日から規制開始
PFHxS関連物質について、日本国内でも国際条約上の規制が具体的な化学物質管理義務へ移行しました。対象物質を使用する企業は、製造・輸入だけでなく、指定製品や用途に関する規制該当性を確認する必要があり、化審法では物質の指定→製造・輸入規制→用途・製品規制が別々に設定されるため、単純な「使用禁止」という表現では企業実務を正確に伝えられません。
関連する規制情報
グローバル PFAS(有機フッ素化合物)規制の世界的ロードマップ
本カードの目的と背景 PFAS(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)は、優れた耐熱性、撥水・撥油性、化学的安定性から、半導体、自動車、電子機器、アパレルなど幅広い産業で使用されてきた。一方で自然界で分解されにくいことから「フォーエバー・ケミカル」とも呼ばれ、近年、歴史上最大規模のグローバルな規制・使用制限の動きが進んでいる。 本カードでは、欧州連合(EU)、米国(連邦および州)、日本、中国におけるPFAS規制の現状とロードマップを横断的に比較し、サプライチェーンへの影響と実務上の論点を整理する。 1. 主要国・地域のPFAS規制 横断比較 欧州連合(EU)— REACH規則 PFAS一括制限提案 - ステータス: ECHAが約1万種のPFASを対象とする制限案を審議中。RAC最終意見(2026年3月2日採択)、SEAC draft opinion(2026年3月26日公表、パブリックコンサルテーションは同年5月25日終了)まで進行。SEAC最終意見は2026年末に採択予定、その後の欧州委員会・加盟国による最終決定時期は未確定。 - しきい値: PFAS全体で25 ppb(0.025 ppm)以下、またはポリマーPFAS 250 ppb以下(提案時点の数値、最終規則で変更の可能性あり)。 - 実務影響: 代替が困難な特定用途(半導体製造、フッ素ゴムシール等)を除き、発効後18ヶ月の移行期間を経て原則使用禁止となる見通し。用途によっては複数年の適用除外・猶予期間が設けられる可能性がある。 米国(連邦政府)— TSCA第8条(a)(7)およびCERCLA/RCRA指定 - ステータス: EPAが2011年以降に製造・輸入された全PFASについて、過去の製造・輸入実績・成形品含有データの報告を義務化。CERCLAに基づきPFOA/PFOSを有害物質に指定。 - しきい値: 意図的添加はすべて報告対象(しきい値なし)。 - 実務影響: 過去に遡る含有製品の追跡調査が必要となり、輸入事業者・現地法人に報告負荷が発生する。 米国(各州政府)— 州別消費財PFAS禁止法(CA、NY、WA、ME等) - ステータス: 2023年末以降、衣料品・食品包装・カーペット・化粧品中の意図的添加PFASの販売禁止が順次施行されている。 - しきい値: カリフォルニア州ではトータル有機フッ素(TOF)として100 ppm以下(将来的な引き下げが検討されている)。 - 実務影響: 対象製品を扱う事業者は、代替材料への切り替えとTOF定量分析による適合証明の整備が必要となる。 日本 — 化学物質審査規制法(化審法)第一種特定化学物質指定 - ステータス: ストックホルム条約(POPs条約)に基づき、PFOS・PFOA・PFHxSの製造・輸入・使用を原則禁止。 - しきい値: 意図的添加の禁止。 - 実務影響: 代替物質への移行は進んでいるが、既存在庫・廃棄物の適正処理管理が引き続き求められる。 国際機関による規制調和の動き - ステータス: OECD・UNEPが主導し、各国・地域間でのPFAS定義・対象範囲・閾値の整合に向けた協議が進行中。 - 実務影響: 将来的に環境・安全基準の相互承認や、統一データ提出フォーマットの共通化が進めば、複数地域対応のコンプライアンスコストが軽減される可能性がある。
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