【規制動向】EU、20加盟国にグリーン移行消費者指令の国内法化を求める侵害手続きを開始
EUのグリーン・クレームやサステナビリティ表示に関するルールが、EU指令から各加盟国の国内法へ移行する段階に入っています。EU市場で製品を販売する企業は、環境表示、耐久性・修理可能性情報、マーケティング表現について各加盟国の国内法化状況を確認する必要があり、EU指令では「EUで成立した」ことと「加盟国で実際に適用される」ことの間に国内法化という別の工程があります。
関連する規制情報
EU グリーンクレーム指令(および消費者エンパワーメント指令)
「グリーンクレーム指令(Green Claims Directive)」は、EU域内における「グリーンウォッシュ(根拠のない環境配慮アピールや誇大広告)」を根絶し、消費者が信頼できる環境情報に基づいて製品を選択できるようにするための規制案として2023年3月に欧州委員会から提案され、2024年3月に欧州議会が第一読会の立場を採択した指令案である。本指令案の核心は、企業が「環境にやさしい」「カーボンニュートラル」などの環境配慮に関する主張(グリーンクレーム)や環境ラベルを使用する際、科学的根拠(ライフサイクルアセスメント等)に基づく明確な立証と、独立した公認第三者機関による「事前の検証・承認(ex-ante verification)」を義務付けることにある。しかし、2026年現在の状況として、第三者検証の過度な事務コストや中小企業への過大な負担に対する懸念から、2025年6月に欧州委員会は本指令案の撤回・交渉停止の意向を表明しており、立法プロセスは事実上中断している。その一方で、グリーンウォッシュ対策は後退しておらず、本指令と並行して整備された「グリーン移行のための消費者エンパワーメント指令(EmpCo指令:Directive (EU) 2024/825)」が2024年2月28日に採択され、2026年9月27日から適用されている。EmpCo指令により、「カーボンニュートラル製品」といったオフセットのみに基づく主張は禁止され、認められた優れた環境性能を示せない一般的な環境主張も禁止される。
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