米国 Green Guides改訂案:2012年版以降の長期停滞の経緯
規制の概要
FTC(連邦取引委員会)の「Green Guides」は、環境マーケティング表示(「リサイクル可能」「生分解性」「カーボンニュートラル」等)が、FTC法第5条上の不公正・欺瞞的表示に該当しないよう事業者を導く指針文書であり、2012年10月に最後に改訂されて以降、10年以上更新されていない。
FTCは2022年12月、改訂に向けたパブリックコメント募集を開始し、2023年4月24日にコメント募集を締め切った。この募集では、リサイクル表示の実効性を巡るワークショップの開催や、Energy Labeling Rule(エネルギー表示規則)に関する非公式聴聞会も行われ、当初は2024年中の改訂完了が見込まれていた。
しかし、2025年1月の政権交代に伴うFTC委員構成の変化(民主党優位から共和党優位への転換、新委員長アンドリュー・ファーガソン氏の就任)により、改訂プロセスは停滞した。ファーガソン委員長は、退任間際の委員会が新規則を制定すべきでないとの立場を明確にしており、新体制の下での改訂内容の見直しが必要になったとみられる。
2026年8月時点においても、改訂版Green Guidesは正式には公表されておらず、2012年版が引き続き有効な指針として運用されている状況である。この長期停滞を受け、複数の州(カリフォルニア州等)が独自にリサイクル表示・環境表示規制を制定する動きが進んでおり、連邦レベルの指針不在の間隙を州法が埋めつつある。
施行スケジュール・年表
2012年10月:FTCがGreen Guides(環境マーケティング表示ガイドライン)現行版を公表
2022年12月:FTCが次期改訂に向けたパブリックコメント募集を開始
2023年4月24日:パブリックコメント募集終了(リサイクル表示ワークショップ等実施)
2025年1月:政権交代に伴いFTC委員構成が変化(アンディ・ファーガソン委員長就任)、改訂作業が停滞
2026年8月現在:2012年版が引き続き有効な指針として運用中(カリフォルニア州等で独自州法規制が伸長)
企業への影響・実務対応
米国で環境マーケティング表示(「リサイクル可能」「カーボンニュートラル」等)を行っている企業は、連邦指針が2012年版のまま長期停滞している間、カリフォルニア州SB 343等、先行して厳格化する各州の環境表示規制に個別適合させる実務対応が必要となる。
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