中国 大気汚染防止法
規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE
2026年8月15日廃止(法典統合予定)
規制の概要
中国大気汚染防止法は、大気汚染の防止および改善、公衆衛生の保護、生態環境の改善を目的とする中国の基本環境法の一つです。石炭火力発電所、製鉄所、化学工場、セメント工場などの固定発生源に加え、自動車などの移動発生源も対象とし、大気汚染物質の排出規制、排出基準、監視体制、行政執行などを包括的に定めています。
近年はPM2.5対策に加え、揮発性有機化合物(VOC)、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)の削減や、オゾン汚染対策などへ対象が拡大しており、中国の大気環境政策の中核法として位置付けられています。本法は2026年8月15日に廃止され、その内容は生態環境法典に全面統合されます。
大気汚染の防止、国民の健康保護、生態環境の改善、排出量の継続的削減、およびグリーン産業への転換促進を目的としています。また、「青空保衛戦(Blue Sky Protection Campaign)」をはじめとする国家の大気環境改善政策を支える基本法でもあります。
製造業、化学工場、製鉄所、セメント工場、発電所、自動車製造業、VOC排出施設、ボイラー・燃焼設備保有事業者など。地方政府は地域の実情に応じて、国の基準より厳しい排出基準を設定できる場合があります。
大気汚染物質の排出規制:法令および国家排出基準(GB規格)に適合した排出管理
排出モニタリング:一定規模以上の施設では、排出量測定・継続的排出監視・データ保存・行政報告
VOC排出対策:排出抑制、回収設備、漏えい管理、工程改善
緊急時対応:重度の大気汚染発生時、地方政府による生産制限・操業停止・排出削減命令
施行スケジュール・年表
企業への影響・実務対応
特に地方政府による環境保護督察では、本法に基づく排出基準への適合状況が重点的に確認されます。
本法は、排出許可管理条例、VOC排出基準、国家排出基準(GB規格)と連携して運用されます。2026年8月15日には生態環境法典に全面統合され、本法自体は廃止されます(長江保護法・黄河保護法のように独立して存続するわけではない点に注意)。
温室効果ガスの管理については、CN-CARBON-DOMAINが扱うChina ETSや双控制度とは制度目的が異なり、本法は大気汚染物質の管理を中心としています。
