規制体系ゲートウェイに戻る
中華人民共和国 (CN)脱炭素・省エネ移行・猶予期間中 (Transitional)
所属する規制体系 / System:

中国 エネルギー消費双控から炭素排出双控への移行(エネルギー・炭素排出の「双控」システム)

規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE

2024年8月2日

施行時期: 2024年8月2日

規制の概要

中国の「双控(ダブルコントロール)」制度は、エネルギー消費の総量と強度(単位GDP当たりの消費量)を同時に管理する「エネルギー消費双控」から、炭素排出の総量と強度を同時に管理する「炭素排出双控」への歴史的な移行を進めている。従来のエネルギー消費双控は、第11次五カ年計画(2006〜2010年)以降、エネルギー効率の向上に大きく貢献したが、再エネ消費も一律に規制されたため、経済成長の制約や突発的な電力供給制限(停電等)を招く要因となっていた。2021年の第14次五カ年計画期以降、中国政府は「再エネおよび原料用エネルギーを総量・強度の枠外に除外する」方針を打ち出し、炭素排出量自体の直接抑制へと舵を切った。2024年8月、国務院弁公庁は「炭素排出双控体系の構築加速に関する工作方案」を正式に発布し、国家的な移行ロードマップを確立した。この新制度により、評価軸が「エネルギー消費(手段)」から「温室効果ガス排出(結果)」へと本質的に転換される。企業にとっては、非化石エネルギー(再生可能エネルギーや原子力)の使用分が排出枠規制から実質的に除外されるため、経済発展と脱炭素の両立が可能になる。2025年までに炭素排出統計・算定システムなどのインフラを整備し、第15次五カ年計画期(2026〜2030年)には炭素排出強度管理を主としつつ総量管理を組み合わせる形で本格実施、2030年のピークアウト後は炭素排出総量管理を主とする体制へと段階的に移行する計画である。

施行スケジュール・年表

2021年12月:中央経済工作会議において、再エネと原料用エネルギーをエネルギー消費総量規制から除外する方針を決定。

2022年11月:国家統計局、国家発展改革委員会(NDRC)等が「非化石エネルギー消費量をエネルギー消費双控の評価から除外する通知」を発布。

2024年8月2日:国務院弁公庁が「炭素排出双控体系の構築加速に関する工作方案」を公表。

2025年末まで:炭素排出の測定、報告、製品カーボンフットプリント基準等の基礎インフラ整備および「炭素予算(Carbon Budget)」管理のパイロット開始。

2026年〜2030年(第15次五カ年計画):炭素排出強度管理を主とし、総量管理を補完的に運用する段階へ移行。

2030年以降:炭素排出の「総量管理」を主とする体制へ移行(絶対量削減の促進)。

スポンサーリンク / ADVERTISEMENT

企業への影響・実務対応

中国国内に展開する日系企業、特に化学、金属、電子機器などの電力多消費型製造業にとって、エネルギー総量制約から炭素排出制約への移行は大きな事業上の変革となる。従来の「省エネ(エネルギー量削減)」から「脱炭素化(再エネ調達・プロセス転換)」への迅速なシフトが求められる。現地工場での太陽光発電の自社導入や、緑電(グリーン電力)の調達割合の引き上げが、工場の操縦・操業継続やエネルギー調達制限を回避するための決定的な手段となる。製品レベルでのカーボンフットプリント(CFP)の算定・削減プレッシャーも強まる。

公式一次情報・関連リンク

🕐Last source review: 2026-06-27

関連の規制ニュース

現在、この規制に関連するニュース記事はありません。