規制体系ゲートウェイに戻る
欧州連合 (EU)disclosure施行中 (Active)

EU CSDDD 行政制裁金(上限3%)および国内法ベースの民事責任

規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE

2024年7月25日発効(2026年Omnibus改正により制裁金上限3%・国内法ベースの民事責任に変更)

施行時期: 2024年7月25日発効(2026年Omnibus改正により制裁金上限3%・国内法ベースの民事責任に変更)

規制の概要

本カードは、EU 企業サステナビリティ・デュー・ディリジェンス指令(CSDDD)における行政的エンフォースメント(制裁金)および民事責任の扱いに特化した解説エントリーです。

【2026年3月のOmnibus改正による重要な変更】CSDDD原文(2024年発効時点)では、加盟国の監督機関が全世界年間純売上高の最低5%を上限とする制裁金を科す権限、およびEUレベルで統一された民事責任制度——義務違反により損害を受けた被害者やその代理人(NGO・労働組合を含む)が裁判所で直接損害賠償を請求できる仕組み——が規定されていました。

しかし、2026年3月18日発効のOmnibus I(Directive (EU) 2026/470)により、この2点は大きく変更されています。第一に、制裁金の上限は「最低5%」という下限規定から「最大3%」という上限規定に変更されました。第二に、EUレベルで統一されていた民事責任制度そのものが撤廃され、義務違反による損害賠償請求は各加盟国の国内法(不法行為法等)に委ねられることになりました。EU域内で統一された訴訟基準は存在せず、NGO・労働組合による代理訴訟の権限もEUレベルでは規定されなくなっています。

施行スケジュール・年表

2024年7月25日:CSDDD指令発効、当初は民事責任および最低5%の制裁金規定を含む形で確定。

2025年2月26日:欧州委員会がOmnibus簡素化案を公表、制裁金規定の緩和とEU統一民事責任制度の撤廃を提案。

2026年3月18日:Omnibus I発効。制裁金上限が3%に変更、EU統一民事責任制度が撤廃されることが正式に確定。

2028年7月26日:加盟国による国内法化期限(各国の制裁金算定基準・国内民事責任ルールの整備を含む)。

2029年7月26日:全対象企業への適用開始、監督機関による監視・制裁金の全面適用開始。

スポンサーリンク / ADVERTISEMENT

企業への影響・実務対応

制裁金上限が3%に引き下げられたことで、当初想定されていたほどの財務インパクトではなくなりましたが、なお企業の経営基盤に影響しうる水準です。取締役会・法務部門は、国内法化後に各加盟国がどのような制裁金算定基準・民事責任ルールを定めるかを注視する必要があります。

特に重要な変化として、EU統一の民事責任制度が撤廃されたことにより、損害賠償請求リスクの水準は事業を展開する加盟国ごとに異なることになります。NGO・労働組合による代理訴訟のリスクも、EU統一基準ではなく各国法の枠組みに依存するため、進出国ごとのリスク評価が必要です。デュー・ディリジェンスプロセスの構築と実施証拠の保存という基本的な予防措置の重要性は変わりません。

関連コンテンツ

公式一次情報・関連リンク

🕐Last source review: 2026-09-16

関連の規制ニュース

現在、この規制に関連するニュース記事はありません。