インドネシア 炭素価格制度 (炭素税・Cap&Trade・NEK)
規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE
2021年制定(実施延期中)
規制の概要
インドネシアは税制調和法(Law No. 7/2021: UU HPP)第13条に基づき、炭素税(Pajak Karbon)と排出権取引(Cap and Trade)を組み合わせたハイブリッド型の炭素価格制度を導入した。2025年には政令第110号(PP 110/2025)により、カーボンの経済価値(Nilai Ekonomi Karbon: NEK)の運用と温室効果ガス排出管理の包括的な規制枠組みが制定された。
キャップ・アンド・トレード方式では、特定セクター(石炭火力発電所等)に排出上限を設定し、超過分はIDXカーボン取引所を通じた排出権購入が必要となる。キャップ・アンド・タックス方式では、排出許可を購入しない場合や上限超過分に炭素税が課される。税率は最低Rp30/kg CO₂e (Rp30,000/tCO₂e) と定められているが、市場価格に応じた調整が可能である。カーボンユニット登録システム(SRUK)が中央管理プラットフォームとして導入され、取引の透明性確保が図られている。
施行スケジュール・年表
企業への影響・実務対応
インドネシアに進出する日本企業、特にエネルギー・製造セクターは、炭素価格制度の本格的な導入に備える必要がある。石炭火力発電への依存度が高い製造業は、排出権購入コストの増加を考慮した事業計画の見直しが求められる。一方で、低炭素技術の導入支援やカーボンクレジット創出事業への参画は新たなビジネス機会となりうる。制度の流動性や手続きの標準化が課題とされているため、規制動向の継続的な監視と現地専門家との連携が重要である。ASEAN最大の経済圏での炭素市場形成は、域内サプライチェーン全体に影響を及ぼす。
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