米国 Energy Star OA機器・IT製品基準の詳細とDOE移管に伴う認証運用方針
規制の概要
「エネルギースター(ENERGY STAR)」のOA機器・IT製品向け製品個別仕様は、オフィスやデータセンターで大量消費される電子機器の省エネ性能を格付けする米国の最重要環境ラベルである。コンピュータ(Computers v8.0)、ディスプレイ(Displays v9.0)、エンタープライズサーバー(Servers v4.0)、大型複写機・プリンター(Imaging Equipment v3.2)などの主要製品カテゴリーにおいて、稼働時およびスリープ/スタンバイ時の消費電力上限値やパワーマネジメント(自動省電力移行)機能を厳格に規定している。
連邦政府調達(FAR Subpart 23.7)においては、連邦機関が購入するIT機器の原則100%にエネルギースター認証取得が義務付けられているほか、EPEAT(電子製品環境評価ツール)のスター要件の土台としても組み込まれている。プログラムは1992年にEPAにより創設され、長らくEPA・DOE共同運営であったが、2026年6月よりDOEへの所管移管が進行中である。基準策定・認証プロセス自体に変更はないが、今後の問い合わせ窓口・運営体制はDOE主体に移行する見込みである。
施行スケジュール・年表
2020年10月:コンピュータ向け最新仕様「Computers Version 8.0」が正式発効
2023年3月:ディスプレイ向け最新仕様「Displays Version 9.0」が正式発効
2025年5月:トランプ政権のEPAがプログラム廃止を検討、IT業界含む多数の企業が存続を要望
2026年1月:議会が2026会計年度予算3,300万ドルを計上し存続確定
2026年3月3日:EPAとDOEが所管移管の10年間覚書(MOA)に署名
2026年6月:OA機器・IT製品のデータベースおよび認証運用がDOEへ完全移管
企業への影響・実務対応
PC、ディスプレイ、サーバー等のOA機器を米国向けに供給するITベンダーは、ENERGY STAR認証データの登録先および審査スキームがDOE管理下に統合されたことを前提に、今後の新バージョン規格提案やパワーマネジメント要件の更新動向を注視する必要がある。連邦調達および民間企業調達での選択要件としての重要性は変わらない。
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