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アメリカ合衆国 (US)脱炭素・省エネ提案・審議段階 (Proposed)

米国 Endangerment Finding撤回とTier4基準延期の経緯・影響範囲

施行時期: 順次適用・調査中

規制の概要

2026年2月12日、EPA長官リー・ゼルディンは、2009年のGHG Endangerment Finding(温室効果ガスが公衆衛生・福祉を脅かすとする科学的認定)の撤回、およびそれに基づく軽型・中型・大型車両全ての連邦GHG排出基準の撤廃を発表した。EPAはこれを「米国史上最大の規制緩和」と位置付け、1.3兆ドルのコスト削減効果を主張している。

Endangerment Findingは、2007年の連邦最高裁判決Massachusetts v. EPA(GHGが大気汚染物質に該当するとした判決)を受けて2009年にオバマ政権が下した認定であり、これを法的根拠として2010年以降、新車・エンジンのGHG排出基準が設定されてきた。EPAは今回、大気浄化法202条(a)がGHG排出基準の設定権限をEPAに与えていないとの解釈(major questions doctrineの適用含む)を採用し、2012年から2027年以降のモデル年車両・エンジンを対象とするGHG排出基準を全て撤廃した。

Tier4基準(GHG以外の大気汚染物質基準)については別扱いとなっており、2026年5月14日にEPAは軽型・中型車両のTier4基準の実施をモデル年2027年からモデル年2029年へ延期する提案を行った。EPAはTier4基準自体を今後の規則制定で再検討するとしている。

州レベルへの波及も生じている。2026年6月12日、EPAはカリフォルニア州のクリーンカー規則waiver(2009年車両GHG基準、2013年Advanced Clean Cars I等含む計4件)を議会審査法(CRA)に基づき議会に提出した。これが可決されれば、カリフォルニア州およびその基準に追随する他州のGHG車両規制も事実上終了することになり、連邦レベルの規制撤廃と合わせて車両GHG規制の枠組み全体が大きく後退する。

施行スケジュール・年表

2009年12月:オバマ政権下EPAがGHG Endangerment Findingを特定・公布

2024年4月:バイデン政権下EPAが2027-2032モデル年マルチ汚染物質排出基準最終規則を公布

2026年2月12日:EPAがEndangerment Finding撤回および2012年以降の全車両GHG基準撤廃を発表

2026年5月14日:EPAが軽型・中型車向けTier4大気汚染物質基準の開始を2027年→2029年へ2年延期する提案を公表

2026年6月12日:EPAがカリフォルニア州GHG/ZEVウェバー4件をCRA(議会審査法)に基づき議会へ提出

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企業への影響・実務対応

自動車メーカーおよび自動車部品サプライヤーは、米国連邦GHG基準の撤廃によりエンジン・排ガス低減投資の再見直しが可能となった。しかし、環境団体による提訴(訴訟化)が確実視されていること、またカリフォルニア州等の独自規制をめぐる議会・司法判断が流動的であることから、北米市場向けEV・HV・内燃機関の製品ポートフォリオ戦略には極めて高度な法的リスク管理が要求される。

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