EU CBAM 輸入排出量報告義務 — 移行期間の四半期報告から確定期間の年次申告への移行実務
規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE
2023年10月1日(移行期間の四半期報告義務)発効。確定期間の年次CBAM申告は2027年9月30日が初回期限(2026年分輸入)
規制の概要
本カードは、EU炭素国境調整措置(規則(EU)2023/956、CBAM。簡素化改正規則(EU)2025/2083を含む)が定める、輸入品に組み込まれた温室効果ガス排出量(組込排出量)の報告義務について、移行期間(2023年10月〜2025年12月)の四半期報告と、2026年1月開始の確定期間における年次CBAM申告の運用実務に焦点を当てる。
移行期間中、CBAM対象品目(鉄鋼、アルミニウム、セメント、肥料、水素、電力)の輸入業者は、財務的な支払いを伴わない四半期ごとの組込排出量報告のみを義務付けられていた。2026年1月1日からの確定期間では、年間累計50トンを超えるCBAM対象品目を輸入する事業者は「CBAM認定申告者(Authorised Declarant)」の資格取得が義務化され、この資格を持たない事業者は原則としてCBAM対象品目を輸入できなくなる。年次CBAM申告(組込排出量の総量、償却証書数等を含む)の提出期限は、当初の5月31日から簡素化改正により9月30日へ延長された。
施行スケジュール・年表
企業への影響・実務対応
CBAM対象品目を輸入する事業者は、2026年3月31日までにCBAM認定申告者資格を申請し、認可取得までの経過措置を活用しつつ輸入継続体制を整える必要がある。海外サプライヤーからの実測排出データの収集体制構築、または欧州委員会が公表するデフォルト値の適用可否の判断が求められる。実測値を用いる場合は認定検証機関による第三者検証が必要となる。
年次CBAM申告の期限が9月30日に延長されたことで実務上の余裕は生まれたものの、組込排出量の算定根拠(実測値かデフォルト値か)、サプライヤーからのデータ収集契約、検証機関との連携体制は、輸入実績が発生する2026年から並行して整備しておく必要がある。CBAM登録(Registry)への事業者登録・データアップロードの運用フローも、2026年中に確立しておくことが望ましい。
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