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欧州連合 (EU)脱炭素・省エネ移行・猶予期間中 (Transitional)
所属する規制体系 / System:

EU 炭素国境調整措置(CBAM)

規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE

2023年10月1日移行期間開始、2026年1月1日本格適用開始(CBAM証書の販売は2027年2月1日から)

施行時期: 2023年10月1日移行期間開始、2026年1月1日本格適用開始(CBAM証書の販売は2027年2月1日から)

規制の概要

EU CBAM(Carbon Border Adjustment Mechanism)は、炭素集約型製品の輸入時に、その製造過程で排出された温室効果ガス(GHG)排出量に基づいて炭素コストを調整する制度。

EU域内産業と域外産業の炭素コスト差を縮小し、カーボンリーケージ防止および脱炭素投資促進を目的としています。移行期間(2023年10月〜2025年12月)の義務はデータの報告のみでした。2026年1月1日から本格適用が始まっており、2026年の輸入分から組込排出量に応じたCBAM証書の償却義務の対象となります(証書の販売は2027年2月1日から、初回の年次申告・償却の期限は2027年9月30日)。

施行スケジュール・年表

  • 2023年5月: 欧州議会および理事会が「CBAM規則 (EU) 2023/956」を正式採択・公布。
  • 2023年10月1日: 移行期間が開始(フェーズ1)。CO2排出データの四半期報告が義務化。
  • 2026年1月1日: 本格適用開始(フェーズ2)。輸入には認定申告者の資格が必要になり、2026年の輸入分から組込排出量が証書償却の対象となる(実測値を用いる場合は認定検証機関の検証が必要。デフォルト値も使用可能)。
  • 2027年2月1日: 共通中央プラットフォームでCBAM証書の販売開始。
  • 2027年9月30日: 2026年分の初回の年次CBAM申告と証書償却の期限。
  • 2026年-2034年: CBAM対象品目へのEU ETS無償割当が段階的に削減され(2026年97.5%→2033年14%、2034年から0%)、償却すべき証書数から差し引かれる無償割当分の調整(第31条)もそれに応じて縮小する。
  • 関連詳細トピック

    EU CBAM 輸入排出量報告義務 — 移行期間の四半期報告から確定期間の年次申告への移行実務

    本カードは、EU炭素国境調整措置(規則(EU)2023/956、CBAM。簡素化改正規則(EU)2025/2083を含む)が定める、輸入品に組み込まれた温室効果ガス排出量(組込排出量)の報告義務について、移行期間(2023年10月〜2025年12月)の四半期報告と、2026年1月開始の確定期間における年次CBAM申告の運用実務に焦点を当てる。 移行期間中、CBAM対象品目(鉄鋼、アルミニウム、セメント、肥料、水素、電力)の輸入業者は、財務的な支払いを伴わない四半期ごとの組込排出量報告のみを義務付けられていた。2026年1月1日からの確定期間では、年間累計50トンを超えるCBAM対象品目を輸入する事業者は「CBAM認定申告者(Authorised Declarant)」の資格取得が義務化され、この資格を持たない事業者は原則としてCBAM対象品目を輸入できなくなる。年次CBAM申告(組込排出量の総量、償却証書数等を含む)の提出期限は、当初の5月31日から簡素化改正により9月30日へ延長された。

    EU CBAM 証書の購入・保有・清算制度 — 四半期保有義務(50%)と年次償却スケジュール

    本カードは、CBAM規則(規則(EU)2023/956、簡素化改正規則(EU)2025/2083)が定める「CBAM証書」の購入・保有・償却(清算)の制度運用実務に焦点を当てる。 CBAM証書は、EU ETS(排出量取引制度)の炭素価格と同水準の負担を、CBAM対象品目の輸入者に課すための仕組みである。2026年の確定期間開始と同時に組込排出量への課金対象化は始まるが、証書の実際の購入義務は簡素化改正により1年後ろ倒しされ、2027年2月1日から中央プラットフォームを通じて開始される。2027年からは、各四半期末に、その年の初めから輸入した品目の組込排出量の50%以上(当初は80%)に相当する証書を保有する必要があり、輸入事業者の資金繰り負担が緩和された。2027年に購入する証書(2026年輸入分に対応)の価格は、2026年のEU ETS証書価格の四半期平均値に基づいて算定され、それ以降は週次平均価格が適用される。

    EU CBAM 証書価格算定インターフェース — EU ETS価格連動方式と原産国炭素価格控除

    本カードは、CBAM証書の価格算定方式(規則(EU)2023/956、簡素化改正規則(EU)2025/2083)、およびCBAM対象品目の原産国で既に支払われた炭素価格の控除手続きに関する運用実務に焦点を当てる。 2027年に購入される証書(2026年輸入分に対応)の価格は、輸入した四半期ごとのEU ETS排出枠の平均価格に基づいて算定される(第21条1a項)。それ以降に購入される証書の価格は、EU ETSオークションの週次平均終値に基づいて算定され、欧州委員会が定期的に価格を計算・公表する。CBAM対象品目の生産国において既に炭素価格(炭素税や排出量取引制度等)が支払われている場合、実測値を用いる場合、その負担額をCBAM申告における必要証書数から控除できる(第9条1項)。デフォルト値を用いる場合の控除は、年次のデフォルト炭素価格による方法に限られる(同条4項)。2027年以降、欧州委員会は炭素価格制度を有する第三国について、レジストリ上でデフォルトの炭素価格水準とその算定方法を決定・公表できるようになる。

    EU CBAM デフォルト排出係数適用ルールおよび一次データ第三者検証要件

    本カードは、EU炭素国境調整措置(CBAM: Regulation (EU) 2023/956)における欧州委員会公表の「標準デフォルト排出係数(Default Values)」の適用条件・制限ならびに海外サプライヤーから取得する「実測一次データ(Primary Data)」の精度基準および第三者検証(Verification)要件に特化した解説エントリーです。 CBAM制度では、輸入事業者が海外製造施設からの信頼できる実測排出量データを取得できない場合の補完措置として、欧州委員会がセクター別・国別に提示するデフォルト値の利用が一定の条件で認められています。本格適用(2026年以降)のデフォルト値は実施規則(EU) 2025/2621(2026年7月20日の実施規則(EU) 2026/1740で訂正)で定められており、輸出国ごとの平均排出強度にマークアップが加算されます(セメント・鉄鋼・アルミニウム・水素は2026年10%、2027年20%、2028年以降30%。肥料は1%)。このため、EUの基準を満たすモニタリング・報告・検証(MRV: Monitoring, Reporting and Verification)に従って計測・検証した実測一次データを用意できるかが、実務上の負担を左右します。

    EU CBAM 対象セクター直接・間接排出量算定式および証書必要枚数計算ロジック

    対象6セクターの直接・間接排出量算定式と証書必要枚数計算ロジック。

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    企業への影響・実務対応

    セメント・電力・肥料・鉄鋼・アルミニウム・水素(附属書Iの6部門)の各メーカー、EU向け輸出を行う製造業、および対象製品を含むサプライチェーン企業が対象となります。製品単位のGHG排出量(Scope 1/2)の算定・データ開示、原材料・部品のサプライヤーからの排出データ収集、認定検証機関(サードパーティ監査人)による第三者検証の取得、EUの顧客向け通関時データ報告対応・CBAM証書の購入・償却(2026年の輸入分から。証書の販売は2027年2月1日から)への対応が求められます。

    輸出企業だけでなく、上流の原材料・部品サプライヤーにも影響が及びます。製品・部品単位の排出量可視化と二酸化炭素排出量のトレーサビリティ強化、サプライチェーン排出データのデジタル管理インフラ構築、鉄鋼・素材産業等における低炭素製造プロセスへの移行と競争力維持が課題となります。

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    公式一次情報・関連リンク

    🕐Last source review: 2026-06-27

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