EUDR リスク評価要件およびリスク低減措置(Risk Mitigation)実施実務
規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE
2023年6月29日施行(2026年12月30日より大企業順次適用予定)
規制の概要
本カードは、EU森林減少防止規則(EUDR: Regulation (EU) 2023/1115)第9条および第10条に規定された「リスク評価(Risk Assessment)」および「リスク低減措置(Risk Mitigation)」の具体的クライテリアと運用実務に特化した解説エントリーです。
EUDRに基づくデューデリジェンスの第2ステップであるリスク評価において、事業者は収集した地理情報や調達先データに基づき、対象製品が森林破壊に関与しているリスク、または生産国の現地法(土地利用権、人権、労働権、税法、汚職防止法等)に違反して生産されたリスクが「皆無または無視できる程度(no or only a negligible risk)」であるかを厳格に評価しなければなりません。リスクが無視できないと判定された場合、事業者は追加のデータ収集、第三者独立監査の実施、またはサプライヤーに対する現地調査等のリスク低減措置(第3ステップ)を講じ、リスクを無視できるレベルにまで低下させない限り、DDSの提出および市場上市が固く禁止されます。
施行スケジュール・年表
企業への影響・実務対応
事業者は、調達先の国・地域における森林破壊の進行状況、先住民族の土地所有権や人権侵害リスク、現地法規制の執行力、汚職度指数(CPI)、ならびにサプライチェーンの複雑性や偽装リスクなど、多様なクライテリアを網羅した定量的・定性的なリスク評価スコアリングモデルを構築しなければなりません。単にFSCやPEFCなどの国際的な第三者認証を取得しているのみではEUDR上の法的免責とはならず、認証はリスク評価を補完する一要素としてのみ機能点に留意が必要です。
評価の結果、非無視できるリスクが特定された場合、事業者は調達先に対する追加資料の請求、独立した科学的試験(DNA分析や同位体比分析による産地特定)、あるいは現地実地監査といったリスク低減措置を講じ、その結果を詳細なレポーティングとして記録保存する必要があります。十分なリスク低減措置を講じないまま製品をEU市場に流通させた場合、当局からの改善命令や通関差し止め、制裁金等の厳しい法的手続きの対象となります。
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