EU包装・包装廃棄物規則(PPWR)における廃棄物削減目標・使い捨て包装禁止品目・デポジット回収制度
規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE
2025年2月11日発効(廃棄物削減目標および禁止品目規定は段階的に2030年から適用)
規制の概要
本カードは、PPWR第43条・附属書V等が定める「加盟国レベルでの一人当たり包装廃棄物削減目標」「特定用途における使い捨てプラスチック包装の販売禁止」「使い捨て飲料容器のデポジット・リターン制度(DRS)」に関する具体的な運用実務に焦点を当てる。
各加盟国は2018年比で、2030年までに一人当たり包装廃棄物発生量を5%、2035年までに10%、2040年までに15%削減する法的義務を負う。加えて、附属書Vに列挙された包装(HORECA(ホテル・レストラン・カフェ)の調味料・砂糖・クリーマー等の小分け用の使い捨てプラスチック包装、1.5kg未満の未加工青果物の使い捨てプラスチック包装、複数商品を束ねる使い捨てプラスチックの集合包装(シュリンクラップ等)、宿泊施設の個別予約向けの使い捨ての化粧品・衛生用品・洗面用品の包装(素材を問わない)など)は、2030年1月1日以降EU市場に出すことができない(第25条第1項)。さらに加盟国は、容量3リットル以下の使い捨てプラスチック・金属製飲料容器について、2029年1月1日までに90%以上の分別回収を確保する義務を負い、そのためにデポジット・リターン制度を設ける(第50条第1項・第2項)。2026年の分別回収率が80%以上で、2028年1月1日までに免除を申請し実施計画を提出した加盟国は、制度の設置義務を免除されうる(同条第5項)。
施行スケジュール・年表
企業への影響・実務対応
HORECA事業者、食品・飲料メーカー、小売事業者は、附属書Vが禁止する使い捨て小分け包装・二次包装の代替設計(バルク提供、リフィル対応、紙製代替材への切り替え等)を2030年までに完了させる必要がある。特に禁止対象となる包装形態を継続使用している場合は、代替包装への移行スケジュールと調達計画の早期策定が求められる。
飲料メーカー・容器製造事業者は、加盟国が導入するデポジット・リターン制度への対応として、対象容器へのバーコード・識別表示の付与、回収拠点との連携体制構築、返却時の払戻処理システムの整備が必要になる。加盟国ごとに制度設計(2026年に分別回収率80%以上を達成し、期限までに免除を申請した国は適用除外の可能性)が異なるため、複数国展開する事業者は各国の制度動向を継続的に監視し、コンプライアンス体制を国別に構築する必要がある。
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