EU 電池規則 デジタル電池パスポート(Battery Passport)仕様およびQRコード追跡実務
規制発動・施行時期 / ENFORCEMENT TIMELINE
2023年8月17日施行(2027年2月18日より個別電池パスポート義務化)
規制の概要
本カードは、EU電池規則(Regulation (EU) 2023/1542)第77条〜第78条および付属書XIIIに規定された「デジタル電池パスポート(Battery Passport)」のデータ構造、アクセス権限管理、および「QRコード/データキャリア」によるサプライチェーン追跡実務に特化した解説エントリーです。
2027年2月より、EU市場に投入される容量2kWhを超えるすべてのLMT用電池、産業用電池、および電気自動車(EV)用バッテリーに対し、個別の識別子(Unique Identifier)と紐づく電子的な「電池パスポート」の発行が法的義務となります。パスポートには、製造者情報、化学組成(コバルト・リチウム・ニッケル・再生材割合)、炭素足跡(カーボンフットプリント)、サプライチェーン・デューデリジェンス検証結果、およびリアルタイムSoHデータが記録され、電池筐体に刻印されたQRコードをスキャンすることで即座にアクセスできるデジタルインフラが構築されます。
施行スケジュール・年表
関連詳細トピック
企業への影響・実務対応
電池メーカーおよびEV自動車メーカーは、原料採掘(リチウム・コバルト等)から中間部材合成、パック組み立て、配送、および再利用・廃却に至るライフサイクル全域のデータをデジタル統合するエンタープライズ・パスポートプラットフォームを構築する必要があります。パスポート内のデータは、「一般公開情報(基本スペック・リサイクル方法等)」、「規制当局・検証機関専用情報(DD検証書・試験詳細等)」、および「修復・リサイクル業者専用情報(解体マニュアル・ピン配置等)」の3段階のアクセス権限(Role-based Access Control)に厳密に分類管理しなければなりません。
また、電池本体に直接印刷・刻印されるQRコードは、過酷な使用環境や経年劣化に耐えうる耐久性が要求されます。データフォーマット(Web3/分散型IDやGS1規格等)との互換性を確保し、自社の基幹システム(ERP)とEUの中央データ登録システム(EU Battery Passport System)をシームレスに連動させるデジタルガバナンスがコンプライアンスの最重要課題となります。
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